【ものがたり部門】未来への夢賞 内村慎史様作品

『どこかへ でかけよう』

 

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<風が吹く>

どこかへ行きたくなったら、風のつよい日にしよう。

わくわくや不安と一緒に、風の吹くまま、身をまかせよう。

「どこへ行くのかな」

「どこまでも行けそうだよ」

 

 

 

 

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<花の国>

思い切り遊びたいときは、花の国へ。

甘い香りと色とりどりの花がいっぱい。まるでお祭りみたい。

「うきうきしてくるね」

「花のじゅうたん、とってもやわらか」

 

 

 

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<水の国>

悲しい時は、水の国へ。

水の中は、涙を流してもわからない。

かちんこちんの身体も心も、無重力。

「身体の力が抜けていくよ」

「心がだんだん静かになるよ」

 

 

 

 

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<陽だまりの国>

のんびりしたいときは、陽だまりの国へ。

時間がゆっくり流れていく。時計なんていらないよ。

「ぽかぽかしてあたたかいね」

「なんだか眠くなりそう」

 

 

 

 

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<夜の国>

一人になりたいときは、夜の国へ。

さみしいわけじゃない。でも、今夜は、自分と話をしてみよう。

しーんとしている空気に、心の中のつぶやきが聞こえてくる。

「今日も一日、いろいろあったね」

「大切なこと、思い出そう」

 

 

 

 

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<大地から旅立つ>

なつかしい場所に帰ってきたら、たくさんの若葉が出かける準備をしていたよ。

「今度は君たちが旅立つ番だね」

「どこへ行くのかな」

また、どこかで会えるよね、きっと。